新型コロナウイルスの影響で、ファミリーレストランや居酒屋といった外食チェーンが大量閉店に追い込まれている。客が持ち帰りや宅配に流れており、「コロナ前」のようには当面戻らないとみるからだ。深夜営業の見直しも加速させている。
ファミレスを郊外中心に全国で展開するジョイフル(大分市)は8日、約200店を7月から順次閉めると発表した。直営713店の3割近くにあたる。
4月に緊急事態宣言が出て以降、臨時休業や時短営業を多くの店で強いられ、4月と5月の既存店売上高は前年の半分になった。5月中旬以降は全店での営業に戻ったが客足は鈍く、採算の悪い店を中心に大量閉店に踏み切る。
広報の担当者は、宅配や持ち帰りの広がりを指摘し「外食産業を取り巻く環境が大きく変わる」と話す。従業員の雇用は、配置を変えるなどして維持する方針という。
すかいらーくホールディングスは7月から、「ガスト」などで深夜営業を廃止する。3200ほどの全店のうち約2600店で午前2時近くまで営業してきたが、午後11時半で閉める。コロナの影響で生活スタイルが変わり深夜帯の来客は見込みにくい、と判断したという。
ファミレスにも増して厳しい落ち込みを経験したのが、居酒屋だ。
日本フードサービス協会によると、4月の全店売上高はファミレスは59%減、パブを含む居酒屋は91%減だった。足元は「最悪期」を脱したもようだが、店を閉じる判断が相次ぐ。
大手のワタミは「和民」や「…

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