ドラ1候補155キロ右腕 ユーチューバーになったワケ
今秋のプロ野球ドラフト会議で1位指名の呼び声も高い大学生右腕が、ユーチューブを通して自らの練習方法や投球理論を発信している。アマ球界のトップ選手としては珍しい試み。最速155キロを誇る22歳が伝えたいこととは――。
アドバイスのひと言 「選手は変われる」
北海道南部の苫小牧市にある、苫小牧駒大(2021年4月から北洋大に名称変更)の伊藤大海(ひろみ)投手(4年、主将)は3月から動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信を始めた。コンセプトは「みんなでつくる野球ノート」だ。
野球少年やその親たちの「もっと速い球を投げたい」「そのための練習方法とは?」という願いや疑問に答えるべく、みずからの考えを紹介している。
野球部寮の自分の部屋が即席のスタジオ。iPhoneを三脚に置いて、自分が話す様子を撮影する。練習場面は部員に撮影してもらい、編集する。
「リリースドリル編」では、持ち味である直球の投げ方のコツを伝授。キャッチボールでは体の正面を相手と正対する、正面投げで「ボールをつぶすイメージ。右腕が体から離れないことを意識する」などと解説し、力強い球筋を実演してみせる。
視聴者からの質問に答える形で次のテーマを考え、週1回程度の更新をめざしている。
「選手はアドバイスのひと言がきっかけで変われる」
面白いように三振奪えた
配信を始めたきっかけは、伊藤選手が投手として大きく成長を遂げた体験に基づく。
2014年、駒大苫小牧高2…