北京=福田直之
新型コロナウイルスによる景気悪化で、中国では収入が減ったり、仕事を失ったりして「露天商」として生計を立てる人が増えている。5月の貿易統計では、持ち直しをみせていた輸出も減り、内需の低迷で輸入も急減した。出口の見えない景気の悪化は、収入の格差をさらに広げそうだ。
拡大する北京市の路上でメロンを売る農家の陳さん。新型コロナウイルスの影響で収入が減り、7日から市中心部の露天で売り始めたという=2020年6月8日、北京市、福田直之撮影
8日昼、北京市中心部。郊外から来た農家の陳さんはメロンを売っていた。「感染症のため収入が厳しくなった」と言い、7日から高値で買ってもらえる市中心部に来て売り歩く。
この日の夕方、ビジネス街でバッグを路上に並べていた女性は、外国人向けの店を経営してきた。だが、中国は感染防止で外国人の入国を厳しく制限。「外国人が来ないならどうすればいいのか」と途方に暮れ、国内の顧客を開拓するために路上で売り始めた。だが、路上でのバッグの価格は店舗の半額以下にせざるをえない。「悲しい」と言う。
工事現場近くの路上に靴を大量に並べていた出稼ぎ労働者の廖(リアオ)さんは「仕事もない。売り切ったら、ふるさとの福建省に帰ろうと思う」と話した。
拡大する北京市の工事現場近くの路上に出稼ぎ労働者の廖(リアオ)さんが並べた大量の靴=2020年6月8日、北京市、福田直之撮影
6月に入り、北京市中心部の街…
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朝日新聞国際報道部