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 雄大な自然を満喫できる北海道は、本州などの登山者にも人気がある。ただ、この夏は新型コロナウイルスの影響で、山小屋の宿泊の受け入れを制限する動きが広がっている。登山にも「新しいスタイル」が求められそうだ。

 北海道の山小屋は、ほとんどが無人の避難小屋。大雪山系の登山拠点、黒岳石室など一部の山小屋は、夏季の間だけ管理人を置き、登山者から「協力金」を受け取り、素泊まりに対応してきた。

 黒岳(1984メートル)の頂上近くにある黒岳石室を運営する「りんゆう観光」は、6月下旬~9月下旬に予定していた管理人滞在を取りやめ、1人2千円の協力金による登山者の宿泊受け入れをしないことを発表した。最大で130人の宿泊が可能だが、狭い空間に大勢が出入りするため、「3密」(密閉、密集、密接)になりやすい。手洗い用の水も確保できないという。

 同社は「天候急変などの緊急時には、無人避難小屋として開放するが、小屋での宿泊を前提にした登山は控えてほしい」と呼びかける。トイレブースは一部開放し、携帯トイレの利用を呼びかける。

 同じ大雪山系で管理人が滞在する白雲岳避難小屋は、今夏、建て替えが予定されており、緊急時以外の利用は自粛してもらう。

 蝦夷(えぞ)富士として人気の高い羊蹄山(1898メートル)。9合目にある避難小屋を管理する羊蹄山管理保全連絡協議会によると、6~10月の間、管理人を緊急時のために滞在させるが、一般の宿泊利用はできないという。

 日高山脈の幌尻岳(2052メートル)中腹にある幌尻山荘も登山者受け入れを中止する。平取町観光協会によると、ふもとにある、とよぬか山荘の営業や、登山口までのシャトルバス運行も取りやめる。

 登山を巡っては、本州でも各地の山小屋が営業を自粛しており、富士山の山小屋も今季の営業取りやめを決めている。(本田大次郎)