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 青森県内の各自治体が、教育現場のパソコンなどの「1人1台」導入に向けて動き出している。新型コロナウイルスの影響で、教育現場のネットワーク環境を整備する国の「GIGAスクール構想」が前倒しされたことが背景にある。

 青森市は市内の小学4年生から中学3年生までの全員にパソコンを配備する。

 4月末の臨時市議会で、この事業費を含む一般会計補正予算が議決された。購入台数は約1万3600台で、事業費は6億6700万円。端末の配備や高速大容量の通信ネットワークの整備に向けて取り組む「GIGAスクール構想」が前倒しされたことで、国の補助金約5億9600万円を見込む。

 市内の小中学校では新型コロナウイルスの影響で休校していた4月初めから、オンラインによる遠隔授業を導入した。家庭のパソコンやタブレットなどを使って遠隔授業を実施したが、端末を持っていない児童生徒は学校に来て、備品のパソコンで授業を受けなければならなかった。

 市教委は、「1人1台」の配備で遠隔授業がいっそう充実すると期待する。ただ、国の構想が前倒しされたことで全国的にパソコンの需要が高まり、配備は秋以降になる見通しという。(武沢昌英)

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 八戸市の教育委員会も、市内の小中学生にパソコンまたはタブレットを1人1台配備する方向で検討している。

 必要になる台数は1万6698台で、早ければ年度内に配備される見通しという。事業費約8億円の半分以上を国からの補助でまかなう。「新型コロナウイルス感染拡大などの影響で登校できない場合に、オンラインでの授業にも使うことができる」と市教委の担当者は話す。

 弘前市も、市立小中学校の児童生徒にタブレット型端末を1台ずつ配備する事業費を盛り込んだ補正予算案を6月の定例議会に提案した。

 約6億1千万円の配備費用を計上し、9千台を小中学校に導入する。すでに配備済みの1600台とあわせ、1人1台の端末が配備できるという。来年度からの3年間で導入予定だったが、国による整備構想の目標達成時期が前倒しされたため、配備を今年度中に早めることにした。

 むつ市は、小学3年生以上の小中学生にタブレット型端末を1台ずつ配って学習に役立てる「むつ市版GIGAスクール構想」を今年度から推し進める。予算3億6千万円のうち2億1千万円を国からの補助金でまかなう予定で、6月定例市議会に予算案を提案した。

 年度内にタブレットを3千台購入(1億6千万円)し、学校のネットワーク環境を整備する(2億円)予定。ただ、やはり大量のタブレット需要が発生していることから、準備が整う時期は不透明だという。

 宮下宗一郎市長は「都会の子どもに負けない教育環境を、大人が知恵を出し汗をかいて一日も早くつくっていきたい」と話す。(横山蔵利、林義則、伊東大治)