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 先祖から受け継いだ陶磁器用の釉薬(ゆうやく)がウランを含む放射性物質だったため、所有者の岐阜県の女性が原子力規制委員会に廃棄を申請し認可を受けたことが、10日の規制委定例会で報告された。放射線量は安全上問題ないレベルだった。大阪大が引き取って管理することになった。

 規制委によると、女性が持っていたのはウラン酸ソーダ80キロ。代々釉薬を扱う家業を営み、粉末を固めたようなせっけん大の物体百数十個を、祖父母から「持っておくといい」と言われて物置で保管していた。2003年に文部科学省に連絡し、放射性物質と判明。線量は低く、原子炉等規制法に基づき所有が許可された。

 高齢になり家業も廃業した女性は1年ほど前、処分に困って規制委に相談。放射性物質の保管設備を持つ大阪大が「個人で所有している例は極めて珍しい」として引き取りに応じた。今年1月に規制委に廃棄を届け出て、2月に認可を受けた。

 原子炉等規制法が制定された1957年以前は、ウラン酸ソーダは釉薬として一般的に使われていた。入手元は「分からない」と話しているという。(桑原紀彦)