拡大する写真・図版新型コロナウイルスに感染し死亡した人の遺族団体が10日、刑事告発のためにイタリア北部ベルガモの検察を訪れた=AP

[PR]

 新型コロナウイルスの感染の中心となり約3万4千人が死亡したイタリアで、遺族団体が10日、感染拡大の刑事責任を問う告発状を北部ベルガモの検察に提出した。同国メディアによると、検察は12日にもコンテ首相を事情聴取し、政府の感染拡大防止策や当時の医療システムについての実態解明を進める方針。

 イタリアでは、ベルガモのある北部ロンバルディア州を中心に、2月下旬から感染者が急増。集中治療室がパンクしたり、医療従事者にも感染が広がって在宅医療が機能しなくなったりするなど、医療システムが危機的な状況に陥った。

拡大する写真・図版新型コロナウイルスで親族を亡くした遺族の団体が10日、刑事告発のためにイタリア北部ベルガモの検察を訪れた=AFP時事

 コンテ氏は3月8日に同州全域など同国北部一帯のロックダウン(都市封鎖)に踏み切り、10日には全土を封鎖。だが2月下旬にはベルガモ県内で最初の死者が出て、同州の死者数は6月10日時点で1万6349人に上った。遺族団体は「2月下旬の時点でベルガモ県内を封鎖していれば、これほど感染者や犠牲者は出なかった」と主張。何の対策も取られず、当時の医療機関での感染予防策も不十分だったとして、保健医療を管轄する州や政府に感染を拡大させた刑事責任があると訴えている。(ローマ=河原田慎一)