米ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件を機に、抗議デモが世界に広がっています。大声を上げ、多くの人が集まるデモは新型コロナウイルスの感染拡大につながる懸念があります。感染リスクを抑えながら抗議する方法はあるのでしょうか。コロナ禍におけるデモの「変わる点、変わらぬ点」について、2人の専門家に聞きました。
デモのあり方、変わりますか?
上智大の中野晃一教授(政治学)に聞きました。
――コロナ禍での抗議デモをどう見ますか
コロナ後の社会などが話題になっていますが、大きく変わるところがある一方で、連続性のなかにあるものもあります。アメリカでの黒人に対する差別や警察の暴力はずいぶん前からありました。コロナの影響を受け、アメリカ社会が抱えていた差別や格差の構図がより顕著に表面化しました。ただ、こういった闘いを黒人の人たちはこれまでもやってきたので、今回の大規模デモはコロナだけで説明できるものではないととらえています。
――感染リスクと隣り合わせの活動です
みんなが試行錯誤を続けているのだと思います。コロナの感染状況そのものも刻々と変わっています。アメリカでの感染状況がもっと悪い時だったら、ここまでの大規模デモにならなかった可能性はあります。市民はこんな状況でもどういう抗議活動なら可能なのか、その時々の状況で探っていくことになると思います。
主権者をないがしろにしている状況が起きたときは、市民がみずからの主体性を回復するために姿を見せることが大事です。日本で官邸前や国会前に行くのと同じ。いなかったことにされていた人たちが姿を見せることで、政治家という代理人を経ることなく訴えることができるからです。
――コロナは、デモにどんな影響を与えていると思いますか
今回、世界の多くの国で行動…
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