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 韓国の最大財閥サムスンの「世襲」をめぐり、グループと司法当局の攻防が山場を迎えている。現トップが自身の子供に経営権を譲らないと宣言した後、世襲がらみの不正容疑で検察の捜査のメスが入った。韓国経済の牽引(けんいん)役に今後、どんなシナリオが待つのか。(ソウル=神谷毅)

サムスングループ 
日本統治時代の1938年に李秉喆(イビョンチョル)氏が創業した三星商会がルーツ。69年に設立されたサムスン電子は半導体や携帯電話などの世界大手。2020年時点で重工業や生命保険、商社など59の企業を抱える。資産総額は424兆ウォン(約38兆円)。韓国では就職先としても有数の人気企業。

異例、突然の「世襲廃止」

 9日午前2時半過ぎ、ソウル近郊の拘置所前。サムスンの実質トップ、李在鎔(イジェヨン)サムスン電子副会長は取材陣の質問に答えず、車に乗り込んだ。

拡大する写真・図版2020年6月8日午前、ソウル中央地方裁判所に入るサムスングループ実質トップの李在鎔・サムスン電子副会長=東亜日報提供

 李氏は父の李健熙(イゴンヒ)会長から経営権を受け継ぐため、グループ企業同士の合併を不正に進めたとして資本市場法違反などの疑いが持たれ、検察が請求した逮捕状の審査を9時間近く受け、拘置所で待機していた。地裁は基本的な事実関係は明らかになったとする一方、「逮捕の妥当性は不足する」と請求を棄却した。

 トップの逮捕による「経営の空白」を、なんとか免れたサムスン。だが検察は在宅起訴を視野に捜査を進め、その後は長期の裁判も待ち構える。専門家やメディアからは「財閥オーナーの抱えるリスクが経営リスクにつながる企業支配の構造を改める時期だ」との声も上がる。

 サムスンの世襲が改めて話題となったのは李氏が5月6日に開いた記者会見。李氏は「子供に会社の経営権を譲るつもりはない」と述べた。

 サムスンは李健熙氏が2014…

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