【動画】乗鞍岳のライチョウ、なわばりを監視中=杉本康弘撮影
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 残雪の北アルプス・乗鞍岳(3026メートル)で、国の特別天然記念物・ライチョウの抱卵が始まった。

 つがいのオスは岩の上でなわばりを監視し、抱卵中のメスは1日数回、巣を離れてせわしなく高山植物などの餌をついばむ。今月下旬にも孵化(ふか)し、メスによる子育てが始まる。その後、オスは家族の元を離れる。

 半世紀前に絶滅したとされる中央アルプスの木曽駒ケ岳(2956メートル)で2年前、1羽のメスが見つかった。環境省は「ライチョウ復活作戦」に乗り出し、今月7日、このメスが産んだ無精卵7個と動物園などで産まれた有精卵8個の入れ替えに成功した。孵化後はケージで家族を保護する。

 今年は乗鞍岳でも3家族約20羽を同じ方法で保護し、7月下旬に中央アルプスにヘリコプターで移送する予定。中央アルプスの家族とともに人の手で守り、順調なら4家族、約25羽をもとに繁殖個体群が誕生する。(近藤幸夫)