[PR]

 ラテンアメリカの感染者の半数以上は、地域で最も人口が多いブラジルに集中する。3月下旬から各州政府が外出自粛を求めてきたものの、ボルソナーロ大統領が「感染は避けられない。今日でなければ来週か来月だ」などと、外出自粛に否定的な態度を取っていることもあり、感染者は77万人を超えた。

 一方、ペルーのビスカラ大統領は「感染拡大を食い止める唯一の方法だ」と訴え、厳格な外出禁止令を発令するなどしてきた。国内外の移動も制限され、外出禁止令に違反すれば逮捕されることもある。それでも20万人を超す感染が確認され、死者は6千人に迫る。

 2人の大統領の姿勢は対極的だ。だが、人口100万人あたりの死者数で比較すると、ブラジルは189人、ペルーは184人で、さほど違いはない。

 共通するのは、貧困の問題だ。中南米のほとんどの大都市の周辺にはスラム街があり、山の斜面などに小さな家々が密集する。ブラジル科学アカデミーの生物学者フェルナンド・ハイナッハ氏は「貧困層が暮らす地域はどの国でも予防のために距離を取ることが難しく、感染が拡大しやすい」と語る。マスクの着用や手洗いなどの予防法も十分に伝わっていない。

 また、中南米は全般的に医療体制が貧弱で、設備の整った病院までの距離が遠い。ペルーでは住民40万人に対し、人工呼吸器が3台しかない地方もある。ユニセフ・ペルー事務所保健部長のウゴ・ラズリ医師(公衆衛生)は「一気に感染が広がると、医療システムが崩壊する」と懸念する。既に、医療用マスクや防護服などが不足しており、ラズリ氏は「自国だけでは対処しきれず、国際的な支援が不可欠だ」と語る。

 WHOの緊急対応責任者のマイ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら