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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、政府は12日午前、中断していた埋め立て工事を再開した。工事車両が出入りする辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では約50人が座り込み、抗議した。

 工事は、業者内で新型コロナウイルスの感染者が確認されて中断して以来、2カ月ぶり。移設に反対する玉城デニー知事の与党が7日の県議選で過半数を維持する結果が出て5日後の再開となった。

 玉城知事は12日午前の定例記者会見で「工事再開は大変遺憾だ。反対の民意は繰り返し示され、県議選でも反対が過半数の議席を占めたことから、県民の民意は揺るぎないものと受け止めている」と語った。

 キャンプ・シュワブのゲート前では12日午前9時前、座り込む人たちの前に工事車両が並び始めた。「不要不急の基地建設の予算をコロナ対策に回せ」などと訴える集まった人たちに対し、県警の機動隊が拡声機で移動を呼びかけた。応じないため県警が体に触れて移動を促そうとすると一時混乱も見られたが、抗議する側も「接触は避けましょう」と声をかけあい、その場から離れた。

 大きな抗議集会があるときなどに時々、ゲート前を訪れてきたという辺野古地区に住む農業、比嘉英憲さん(77)は工事が再開されると知り、足を運んだ。「安倍政権は自分たちに都合のいいことばかり進め、民意はそっちのけ。基地建設に反対する私たちの声にも耳を傾けてほしい」と語った。(岡田将平、藤原慎一)