聞き手・構成 河野光汰
以前は東京オリンピック(五輪)を身近に感じたことはありませんでした。青森に住む私にとって、東京は気軽に行ける場所ではない。新幹線で3時間以上、お金もかかる。これまで東京に行ったのも家族旅行などで5回ほど。ですから、2013年に自国開催が決まったときも、自分の近くに五輪が来る!といった気持ちにはなりませんでしたし、友人と五輪の話題で盛り上がることもありませんでした。
青森北高に入学後、陸上競技部の大先輩が1964年東京五輪の聖火ランナーとして青森県内を走っていたことを知りました。私も走りたいと思い、聖火ランナーに応募しました。志望理由には、「砲丸投げや円盤投げの選手として、あと少しのところで弱気になってしまう」と記しました。大勢の人が見守る中で堂々と走り抜いて、弱気な性格を克服したいと考えたのです。
特別な思い入れがあったわけではなかった五輪ですが、昨年12月にランナーに選ばれると、ぐっと身近に感じるようになりました。父からは「大切に走りなさい」、友達からは「早く走る姿を見たい」と声をかけてもらいました。トーチにともる聖火は、多くの人によってつながれるもの。私もしっかりとトーチを持って、任せられた200メートルを一歩一歩踏みしめながら、大切に走りたいと思っていました。
本音を言えば、今年開催してほ…
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