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 高校球児にとって、食事も練習の一環。株式会社「明治」の管理栄養士で、高校日本代表や大谷翔平(大リーグ・エンゼルス)らの栄養サポートをしている大前恵さんに、理想の食事方法を聞きました。

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 アスリートに必要な「五大栄養素」をご存じですか。炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンです。これらは強い体作りに欠かせないものばかり。球児には普通の人の倍ほどの量が必要です(脂質を除く)。でも、どんな食べ物にどの栄養素がどれだけ含まれているか、すべてを把握することは難しいですよね。計算して食べることは栄養士でもなかなかできません。

 そこで、今回は五大栄養素をしっかり摂取できる「栄養フルコース型」の食事を紹介します。

 考え方はシンプル。①主食(米、パン、麺類など)②おかず(肉、魚、卵、大豆食品など)③野菜④果物⑤乳製品の5品目をそろえるだけです。大事なことは、1日3食すべてで①~⑤を欠かさないことです。

 広島の鈴木誠也選手も、この食事方法を採り入れています。高校時代の話を聞いたことがあります。「米ばかりたくさん食べていた。でも、体は大きくならなかったし、深みのある体はできなかった」と。筋肉の材料になるたんぱく質を多く含む②や⑤が足りなかったのでしょう。

 プロ入り後に体格は大きくなったものの、筋肉を痛めるけがに悩まされてきたそうです。聞けば、①~⑤が食事ごとに偏っており、5種類がしっかりそろう機会は少なかったそうです。2016年から本格的に食事方法を変えると故障は減ったといいます。「食事の改善が結果に結びついた。高校生のときからやっておけばよかったとつくづく思う」と話してくれました。

 高校生のみなさんに気をつけてほしいのは、たんぱく質の摂取量です。1日に必要な量の目安は、体重1キロあたり2グラム。これは運動部でない高校生の約2倍の量になります。肉(赤身)や魚には100グラムあたり約20グラムのたんぱく質が含まれているので、②の量は積極的に増やしていきましょう。

 食事は習慣です。まず2週間、意識的に続けてみましょう。例えば、昼食に「乳製品が足りない」と思ったら、売店などで牛乳やヨーグルトを買って補うことができます。コンビニをうまく使うこともコツの一つです。この方法は、野球以外の運動部の体作りにも役立ちます。みんなで挑戦してみてはいかがですか。(聞き手・小俣勇貴