音楽の灯、コロナ禍でも絶やさず未来へ 沼尻竜典氏寄稿

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 コロナ禍で数カ月にわたる活動休止を余儀なくされたクラシック界。独自のガイドラインを作って再開に動き出しているが、前代未聞の対策に現場は手探りが続く。舞台に上がる音楽家たちはどんな課題を抱え、何を感じているのか。滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールの沼尻竜典芸術監督に記してもらった。

ぬまじり・りゅうすけ 

1964年、東京都生まれ。指揮者、作曲家、ピアニスト。滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール芸術監督。90年に仏・ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。2017年に紫綬褒章受章。

 オペラとコンサートの活動自粛が続いている。もう3カ月以上になるので、劇場やオーケストラは財政的にも精神的にもそろそろ限界だ。そんな中で、いくつかのオーケストラが活動を徐々に再開すると発表したのはうれしいニュースである。

ブラボー禁止 楽屋口のサイン待ちもダメ

 もちろん感染防止対策は大切なので、そのためにお客様にご協力をお願いしなければならない事も多い。あるオーケストラの「ご来場のお客様へのお願い」を見ると、入場前の手洗いやマスク着用に続き、「ブラボー」等の掛け声の禁止、楽屋口でのサイン待ちや休憩中の会話を控える事など、人と人との接触を少しでも減らすためのたくさんの「お願い」が並んでいる。コロナ以前のお願いは「携帯電話や時計のアラームにご注意ください」程度だったことを考えると、楽しみのために会場にいらしているお客様に対して、オーケストラ側は大変心苦しく感じていると思う。

■舞台上の「社会的距離」、ど…

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