奄美通信員・神田和明
鹿児島県の奄美大島沖でサンゴの産卵が始まった。ピンク色の粒が夜の海中を漂う幻想的な命の営みを10日夜、島在住の自然写真家興(おき)克樹さん(49)が撮影した。
産卵が確認されたのは、大和村国直の沖合250~400メートル、水深2メートルの海底。10日午後10時ごろから11時半ごろにかけ、ミドリイシ属のサンゴが、精子と卵が入った「バンドル」と呼ばれるカプセルを一斉に放出した。
バンドルはゆっくりと浮上して海面ではじけ、受精卵から生まれた幼生は数日から数週間浮遊した後、海底に定着して成長する。
島周辺のサンゴは1998年の白化現象や、2000~08年のオニヒトデの食害で壊滅的な打撃を受けたが、回復傾向にある。サンゴの保護活動を続ける興さんは「産卵に立ち会え、わくわくした。無事にサンゴとして定着してほしい」。(奄美通信員・神田和明)
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