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 豊島将之名人(30)に渡辺明三冠(36)が挑戦する第78期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第1局が10、11日、三重県鳥羽市の旅館「戸田家」で指され、渡辺が144手で勝った。竜王のタイトルも持つ第一人者と三冠の顔合わせとなった大勝負。急所の局面で生じた読み筋の微妙なずれが、勝敗を分ける遠因となった。

拡大する写真・図版第1局2日目、昼食休憩後の対局にのぞむ渡辺明三冠=2020年6月11日午後1時31分、三重県鳥羽市の戸田家、河合真人撮影

 2日目の午後になっても均衡が保たれ、力のこもった攻防が続いていた。コロナ禍で2カ月遅れとなった七番勝負は、開幕局から熱戦になった。

 11日午後5時半。直前に渡辺が打った△3五桂への対応に、豊島は苦慮していた。▲同銀△同銀▲5七角△3三桂と進むと、後戻りできない最終盤に突入する。その展開に自信が持てなければ、この局面で▲5六歩と打って粘る手もある。豊島は次の手を指さないまま、午後6時から30分間の休憩に入ることを選んだ。その間も先の展開をじっくりと読む作戦だった。

 休憩後、豊島は▲3五同銀を着手。しかし、ノータイムで指された△同歩が意外な手だった。「あまり読んでいなかった」。この瞬間、△3五同銀以下の手順を掘り下げていた時間がほぼ無駄になってしまった。

 渡辺も当初は△3五同銀が読み筋の本線だった。だが、いきなりギリギリの局面に突入するため、リスクが高いと判断したという。「残り時間はこちらが多く、形勢は少しいいと思っていたので、勝負を長引かせる展開を選んだ」

勝負どころの決断力が輝いた渡辺三冠。その背景に、藤井聡太七段との棋聖戦がありました。名人戦第1局、勝敗を分けたものとは。

 途中図の局面で豊島は、残り1…

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