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 新型コロナウイルスの感染拡大で、住民の生活支援などのため、県内の31市町が水道料金の減免を決めた。25市町に水を供給している県営水道の3カ月間の料金免除が発表され、動きが広がった。他にも、基本料金に相当する地域振興券を配る自治体もある。

 減免を決めた31市町は、一般家庭や個人事業者の水道料金のうち、基本料金のほか、使用量に応じて請求される従量料金を無料にしたり、減額したりする。

 先駆けは小野市で、4月に一般家庭と個人事業者の水道料金を半年間無料にすると発表した。

 その後、県が水道料金を減免する市町に対し、県営水道の料金を免除することを発表し、各自治体が呼応。県営水道の料金免除の見込み額は33億円にのぼる。

 県営水道への依存率が77・8%の三田市は、7月の検針分から4カ月間、一般家庭と個人事業者、企業の水道料金を全て無料にする。担当者は「厳しい経済状況が続く中、負担を軽減するのがねらい」と話す。

 一般家庭の平均的な水道使用量として月20立方メートル使った場合、4カ月間で5500円になるという。飲食店は月130立方メートルの使用で6万円。対象は計約7万件で、無料化による収入減は8・2億円。県営水道の料金免除で3・2億円はカバーできるが、残り5億円は市の水道事業の年利益約3億円や、水道事業会計の剰余金などで賄うとしている。

 一方、神戸市は水道料金の減免はしない方針だ。県営水道への依存率は3・8%と低い。担当者は「休業要請や経済活動の縮小で水の使用量が減っている。無料化すれば減収になるので、経営的に厳しい。生活支援は他の政策でしていきたい」と話している。

 県営水道から水を買っていない市町も知恵を絞る。

 たつの市は、住む地域によって水道の事業者が三つに分かれるため、基本料金が異なり、一律の無料化は難しかった。県営水道の料金免除の恩恵もない。

 担当者は「県内のほとんどの市町が減免をしており、なぜうちの市はやらないのかと市民から言われてしまう」と悩んだ。3事業者が集める半年間の基本料金に相当する1億5千万円を投入し、市内の飲食店支援も兼ねて、6500円分のグルメ券を1千円で買える引換券を全世帯に配ることにした。

 上郡町も、一般家庭の基本料金4カ月にあたる5千円分の地域振興券を配る。佐用町は水道料金の無料化はできないが、店舗の下水道料金を減額する。(滝坪潤一)