1番打者は元HR王のT―岡田 ジョーカー的存在に期待
山田佳毅
(13日、オリックス1―1阪神)
今季はこうやって点を取る。そんなオリックスの強い意思と見ていい。
1番、T―岡田。2010年に本塁打王に輝いた長距離打者を、チームはこの打順で多用する。俊足巧打のタイプではない。だが、相手バッテリーにすれば、一発を秘める打者をいきなり迎える怖さはある。
打順の好き嫌いには触れず、本人は「いい打線になるよう、自分から仕掛けていきたい」と言う。好球は初球から狙う。観客のいないドーム内に、そのスイング音が響く。
この日は六回、2死二塁で右前へ適時打。下位打線が上り調子で、走者をかえす役目も増えてきた。前日の試合では、右翼席の最上段の壁面にぶち当てる特大本塁打を放った。「人生イチの当たり」と本人も驚く飛距離だった。
2番や5番に入ることもある。西村監督はT―岡田の1番について「一つの可能性」とし、シーズン中は柔軟に対応していく構えだ。打線を活性化させる、いわばジョーカー的な存在として、15年目のベテランに期待する。
「調子は悪くない。いい形で開幕を迎えたい」とT―岡田。最近5シーズン、Aクラスに縁のないチームを変えうるキーマンになる。(山田佳毅)
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