拡大する写真・図版荒木絵里香(トヨタ車体提供)

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新型コロナウイルスの影響で延期になった東京オリンピック。突如できた1年の空白期間は、アスリートたちにどう影響するのか。担当記者が探りました。

 コロナ禍の5月、バレーボール女子日本代表の荒木絵里香(35)=トヨタ車体=は千葉県の自宅で、小学1年生の長女、和香ちゃんとアサガオを育て、クッキーを作った。生まれたばかりの頃を除けば、こんなに長く時間をともにできたことはない。

 「できることが増えて、体が大きくなって。毎日、子どもの成長を感じる」

拡大する写真・図版長女の和香ちゃんと遊ぶ荒木絵里香=All―Grip提供

 身長186センチの大型ミドルブロッカー。東京・成徳学園高(現・下北沢成徳)で高校日本一となり、10代で日本代表入り。2008年北京五輪に出場後、イタリアでもプレー。主将を務めた12年ロンドン五輪で銅メダルをつかみ、出産を経て、16年リオデジャネイロ五輪でも主力を担った。そして、昨年末、日本代表の中田久美監督(54)から、主将を打診された。

 15歳で代表入りし、銅メダルを獲得した1984年ロサンゼルス五輪から3大会連続で出場した中田監督は、自身の代表選手時代を「ずっとメダルを取り続け、絶対に負けられない中でやってきた」と振り返る。

 「常に世界が基準。そういう気持ちに一番近いのが荒木。五輪4回目の荒木じゃないと分からないことがいっぱいある。負けられない意識を持っているキャプテンがいい」

拡大する写真・図版荒木絵里香=トヨタ車体提供

 頼まれた翌日、荒木は「必要とされるなら、頑張りたい」と引き受けた。

 3月、東京五輪の延期が決まった。「ショックで、数日は心が落ち着かなかった」。東京五輪が終わったら、引退するつもりだった。「夏に向かって全力で来ていた。もう1年、やるというのは……」

 心は揺れた。子育てをサポートしてくれる母に「もう1年やりたい」と相談すると、快諾してくれた。「やりたいと決めたから、やり切りたい」との覚悟だ。

拡大する写真・図版長女の和香ちゃんと本を読む荒木絵里香=All―Grip提供

 武器は、上がったトスに反応するリードブロック。10年前に比べて落ちたという俊敏性や瞬発力は、「経験と読みでカバーできている」。

 2大会ぶりのメダル獲得を狙う日本。昨年のW杯は5位に終わった。中田監督の追い求めるテンポの速いバレーを窮められるか。荒木が決意を語る。「ロンドン五輪に比べ、勝つ経験を積めていない。1年延びたことをプラスにして、成熟度を上げていきたい」(木村健一)

バレーボールの「現在地」

 日本代表は男女ともに五輪開催国枠で出場する。1月に発表された女子代表選手は29人。五輪の登録メンバーは12人に絞られる。日本は五輪1次リーグでセルビア、ブラジル、韓国、ドミニカ共和国、ケニアとともにA組に入った。上位4チームが準々決勝に進む。今年予定されていた国際大会のネーションズリーグや有明アリーナでのテストマッチは中止になった。

ホセ・ムヒカさんの言葉を勧めた理由

 5月下旬、女子日本代表の中田…

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