新型コロナウイルスの日々の報道では、様々な数字やグラフが出てきます。例えば、以下にある二つのグラフ。ともに日本と米国の状況を比べたものです。
拡大するいずれも欧州疾病予防管理センター(ECDC)の集計データから、過去7日間の平均(移動平均)を算出
実はどちらも日本と米国の新規感染者数の推移を表したもので、使っている元のデータはまったく同じです。それなのに曲線の描かれ方がまったく異なります。その理由は縦軸の目盛りのつけ方が違うためです。上のグラフは、目盛りが5000、10000、15000と増えていくのに対して、下のグラフは1、10、100と増えています。
新型コロナなど感染症の広がりを示す場合、下のグラフの方が適していると言われています。一体、なぜこのような目盛りのつけ方をしているか――。見せ方次第で受け手の印象が変わってくる「データ」について、どのようなところに気をつけて読み解けばいいのか、応用統計学を研究している慶応大学商学部の浜岡豊教授(57)に解説してもらいました。
――新型コロナに関するグラフで、縦軸の目盛りの増え方が等間隔ではないものがあります。どういったグラフなのでしょうか?
線形グラフと対数グラフの違い…
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朝日新聞国際報道部