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 日本の中古自転車が約1万3千キロ離れた西アフリカの国で活躍している。かご付きのいわゆる「ママチャリ」がほとんどで、通学や買い物に欠かせない庶民の足だ。「ママチャリ文化」はいかに広がったのか。(ワガドゥグ=石原孝)

拡大する写真・図版ブルキナファソの首都ワガドゥグで、日本の中古自転車に乗っていた女児=2020年3月、石原孝撮影

 3月上旬。日中の気温が40度に達するブルキナファソの首都ワガドゥグの大通りを車で走っていると、スクーターの通勤客に交じってママチャリに乗った住民に次々に出くわした。かごに買い物袋を入れてさっそうとペダルをこぐ姿は、日本のあちこちで目にするのと同じだ。

拡大する写真・図版ブルキナファソの首都ワガドゥグから地方に向かうと、日本の中古自転車に乗る人の姿が目立つようになった=2020年3月、石原孝撮影

 自営業のサムー・ウマーさん(58)は昨年、9歳になる娘のために中古自転車を市場で買った。値段は3万セーファーフラン(約5600円)したが、「乗り心地はいいよ。日本製とは知らなかった」と笑った。

 地方に向かうと、自転車の利用者はさらに多い。サッカー場には子どもたちのママチャリが止められていて、乳幼児をおんぶしたまま自転車に乗る女性の姿もあった。記者はこれまでブルキナファソを含めてアフリカ27カ国を訪れたが、ママチャリがこれほど浸透した国は初めてだ。

 ワガドゥグにある市場を訪ねると、日本から運ばれて来た中古自転車が何百台も売られていた。警視庁や大阪府警、山梨や神奈川県警の防犯登録シールが貼られたものもあれば、神奈川県の海老名駅の駐輪場の名前、「岡田」と書かれたシール付きのものもある。ギアや施錠部分は壊れているケースが多かったが、乗り心地は悪くない。

 男性の店主にどこの国の自転車かと聞くと、「スイスだったかな。いや、中国か。でも、自転車は頑丈で壊れにくいよ」とあやふやだ。値段を尋ねると、4万3千セーファーフラン(約8100円)。そこから値切り交渉が始まるようだ。

拡大する写真・図版ブルキナファソの首都ワガドゥグにある市場には、日本の中古自転車が大量に売られていた=2020年3月、石原孝撮影

 なぜ、中古自転車がブルキナファソで広がったのだろう。地元住民に聞いてみると「自転車の方がバイクや車より安いからかな」と返事が返ってくるだけで、はっきりしない。

 「サンカラ氏が関係しているの…

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