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 日本人にはなじみの薄い「チップ」。それを制度化し、社会に浸透させているのが米国だ。しかし、その「本場」で最近、100年以上の歴史を持つチップのあり方をめぐり、議論が白熱している。(ワシントン=染田屋竜太)

 チップは欧州で、友人らの家を訪れた客が、給仕係に感謝の気持ちで金を渡したのが始まりとされる。英国の飲食店で、「To Insure Promptness(素早いサービスを約束します)」と書かれた入れ物に客が金を入れたことから、「Tip」の名がついたとの説もある。19世紀ごろ、米国に持ち込まれた。

 ただ、賃金の一部を客に委ねる雇用者のやり方に反発が生まれ、欧州では1900年代初めまでに廃れていった。一方、根強く残った米国。米コーネル大のダグラス・ミラー特任講師によると、1863年の奴隷解放後、黒人に金を払うのを嫌った飲食店などの白人雇用者が、賃金を客からのチップでまかなおうとし、南部を中心に定着した。

最低賃金の対象外・・・ゆがんだ構図

 1938年に米国では国全体の最低ラインを示す連邦最低賃金が決められたが、チップ労働者は対象外。66年に対象になったが、一般労働者の最低賃金が7・25ドルまで徐々に上がる一方、チップ労働者は91年から2・13ドルのままだ。州独自に一般労働者と同水準にするケースもあるが、カリフォルニアなど7州にとどまる。

 特に黒人やヒスパニックはチッ…

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