拡大する写真・図版京都地裁判決を受けた原告団の報告集会。朝鮮学校児童らの手形が押された「ヘイトクライムのない社会を」と訴える横断幕がかけられていた=2013年10月7日、京都市上京区

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ヘイトスピーチとたたかう①

 それまでにも存在していた現象が、名前がつけられることで初めて可視化され、解決すべき問題と認識されることがある。

 2013年に日本で急激に広がった「ヘイトスピーチ」も、その一つだろう。東京や大阪のコリアンタウンを標的としたデモで「韓国人を殺せ」などと叫ばれた言葉を指して、そう呼ばれた。

 「憎悪表現」と直訳し、単なる罵詈(ばり)雑言の意味のように誤解する向きもある。しかし13年に「ヘイト・スピーチとは何か」を著した弁護士の師岡康子(もろおかやすこ)によると、米国では1980年代にこの用語がつくられたときから「人種や民族、性別などの少数者に対する差別にもとづく攻撃」を指していた。「『差別扇動表現』のほうが本来の意味に近い」と師岡は説く。

 09年12月4日午後、京都市南区の京都朝鮮第一初級学校(当時)前に「在日特権を許さない市民の会」(在特会)メンバーらが集結。拡声機で約50分にわたり「北朝鮮のスパイ養成機関」「朝鮮学校を日本からたたき出せ」などと怒号を浴びせかけた――と後の裁判で認定された事件が起きた。

拡大する写真・図版警察官に囲まれ、京都朝鮮第一初級学校へ向けてデモ行進する在特会のメンバーら=2010年3月28日、京都市南区

 朝鮮学校側は、在特会メンバーらを威力業務妨害などの容疑で告訴し、差別感情による犯罪「ヘイトクライム」だと指摘した。実行者らは逮捕・起訴され、有罪判決が確定した。学校側が在特会メンバーらを訴えた民事訴訟でも人種差別撤廃条約違反にあたると認定され、高額の賠償が認められた。

 在特会側は自分たちの行為を「…

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