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 中京大中京高校の硬式野球部が15日、報道陣に練習を公開した。同校の練習公開は今春の第92回選抜高校野球大会中止が決まってから初めて。選抜大会に出場予定だった32校が8月に1試合限定で対戦する「交流試合」や今夏の愛知独自の大会に向け、部員たちは気持ちを高めている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止になった今春の選抜大会で、昨秋の明治神宮大会で優勝した中京大中京は優勝候補の一角だった。

 その後、第102回全国高校野球選手権大会の中止も決まり、甲子園の土を今年踏める可能性は消えたかと思われた。10日に「交流試合」開催が発表され、夢に見た甲子園で試合をすることが決まった。エースの高橋宏斗投手(3年)は「甲子園があることは、自宅でテレビを見ていて知った。すごく驚いて、実感がわかなかった」と話した。

 選抜大会の中止が決まったのは3月11日。9年前に東日本大震災が起きた日でもあり、数日前から当時の映像がテレビで何度も流れていた。当日は選抜中止が発表される前に練習は終了。そのときのミーティングで高橋源一郎監督が「野球をやれているだけでも、好きなことをやれているんだから。見方を変えると、それだけでもありがたいことだよな」と語っていた。

 高橋監督は「校舎の中でもグラウンドでも、部員の元気な声も戻ってきた。うちのチームには励みになっていて、本当にありがたく思います」と語った。(上山浩也)