コロナ禍による超緩和の果て 世界は「日銀化」する? 

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編集委員・原真人
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 日本銀行は16日までの2日間にわたって開いた定例の金融政策決定会合(年8回)で、現在の超金融緩和と、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受ける民間企業への資金繰り支援を続けていくことを決めた。

 世界中の中央銀行がコロナ問題への対応を強めるなか、日銀はすでに異常な緩和レベルにアクセルを踏み切っており、これ以上踏み込むに踏み込めない。コロナ問題による景気の悪化の懸念が強まる中、難しいハンドルさばきが続く。

 危機に対応するため、さらにエンジン回転数を上げる新たな緩和策を打ち出すのか。あるいは車のスピードの速さ(高い経済成長や物価上昇)を追い求めるのではなく、エンジンを長持ちさせる道(日本経済の持続的な安定)に修正するのか。

 今の日銀の緩和を評価するには、米国の中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)や、欧州中央銀行(ECB)の政策と比較するのがわかりやすい。

 中央銀行の政策は、大きく二…

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