河井夫妻、自民に離党届を提出へ 議員辞職はしない意向
自民党の河井克行前法相(57)=衆院広島3区=と妻の案里参院議員(46)=広島選挙区=が、近く離党届を提出することが分かった。複数の自民党幹部が明らかにした。夫妻をめぐっては、案里氏が初当選した昨年7月の参院選で、地方議員らに現金を渡した疑いが浮上。検察当局は17日の国会閉会直後の立件に向けて詰めの捜査をしている。
自民党関係者によると、夫妻は買収行為を否定しており、議員辞職はしない意向だという。二階俊博幹事長は16日の記者会見で、両氏の離党について問われ、「やがて、そういうことはきちっとされるでしょう」と語った。
夫妻については検察当局の調べで、克行氏が計約2400万円、案里氏が計150万円超の現金を、地元議員ら約100人に渡した疑いがあることが分かった。約100人の大部分も、夫妻から現金を渡されたことを認めているという。
広島地検は今年1月以降、参院選での車上運動員への違法報酬事件で夫妻の地元事務所や自宅、国会事務所などを捜索している。3月には克行氏の当時の政策秘書と案里氏の公設秘書を公選法違反容疑で逮捕・起訴した。広島地裁は16日、案里氏の公設秘書に懲役1年6カ月執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。(笹井継夫)
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