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 諏訪市の霧ケ峰山域で進む県内最大、国内でも最大級のメガソーラー計画が、中止を視野に入れて検討されていることがわかった。売電価格の低下による採算悪化の懸念や、計画に反対する声の高まりが背景にあるとみられる。事業者の「Looop」(本社・東京、中村創一郎社長)は18日に地権者への説明会を開き、今後の方向性を示す。

 関係者によると、Looop側は新型コロナウイルスの影響で許認可に向けた作業が遅れていることや、開発基準の変更でパネル設置面積が狭くなることなどを挙げ、撤退に向けた検討をしていることを明らかにしたという。

 Looopは朝日新聞の取材に「(撤退を含めて)さまざまなことを地権者、利害関係者と協議している」とコメント。18日に地権者への説明会を開き、中村社長が出席して方向性を説明する。中村社長は「まだ何も決まっていない」としている。

 予定地は霧ケ峰高原の南にある標高1250~1500メートルの山林。開発面積196ヘクタールの約半分で森林を伐採し、ソーラーパネルを設置する。所有者は地元の上桑原牧野農協、上桑原共有地組合など。山の維持が難しくなったため一部を同社に売却し、残りの山の維持費を得る計画だった。

 同社にとって誤算は、国が決めた電力の買い取り価格の下落。計画時は1キロワット時40円だったが、現在は18円。来春までに着工できないと14円に落ちる。この影響は大きく、昨夏の取材に中村社長は「18円でも利益は出るが、かつかつ。15円だとできない可能性が高い」と話していた。

 許認可に向けた作業は、現在県の環境影響評価(環境アセスメント)が最終盤を迎えており、それが終わってから国の環境アセスがスタートする。防災面を検討する林地開発許可の手続きはそのあとなので、買い取り価格が14円に落ちる可能性が高くなっていた。(依光隆明)

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