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 田植えの時期を迎え、福岡県朝倉市の筑後川沿いで川面より高い水田を潤すために江戸時代から使われてきた国史跡の水車群が17日、一斉に回り始めた。

 水車群は、筑後川に築かれた山田堰から取水している堀川用水の3カ所に、三連水車1基と二連水車2基があり、水をくみ上げて計約35ヘクタールを潤す。

 午前9時半、取水口にある水神社で地域の平穏や五穀豊穣(ほうじょう)の祈願が行われた後、水門を開門。約1・5キロ下流の同市菱野にある三連水車周辺では、近くの幼稚園児らが「まわれ、まわれ」とかけ声をかけ、開門から15分ほどで三つの水車がいずれも勢いよく回り出した。

 三連水車は今月、5年に一度の更新を終えたばかりで、辺りには水しぶきとともに杉材の香りが漂う。始動を見守った大福幼稚園の丸林彩佳さん(6)は「迫力があってすごかった」と話した。

 上流部では3年前の九州北部豪雨による被災した山林や河川の復旧工事が続いており、水車を管理する山田堰土地改良区の古賀敏雄理事長(68)によると、今も時折、堀川用水に土砂の流入があるという。古賀理事長は「滞りなく回り続けてくれることを願っています」と話した。(岩田誠司)