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 岐阜市の岐阜長良川温泉旅館協同組合が、新型コロナウイルスの感染防止対策として、共同ガイドライン「長良川スタンダード」をつくった。分かりやすく予防策を示すことで利用客の理解を得ながら、SNSを活用した新しいおもてなしにも取り組む。

 同組合には、営業形態や規模が異なるホテル・旅館7社が加盟。新型コロナウイルスの影響で6社が営業を自粛した。その間、お互いに宿泊客を紹介しあうなどしたが、4、5月の宿泊客は前年同期の9割以上も減少した。国の緊急事態宣言の解除を受け、今月から徐々に営業を再開する動きが出ている。

 「20のお約束と5つのお願い」と題した長良川スタンダードは、地域全体として共通の感染予防対策の取り組みをまとめ、より一層安心、安全な旅行を楽しんでもらうのが狙い。加盟社の若手メンバーが中心となり、作成委員会を立ち上げた。

 接客面では、感染予防で従来の対面での案内や説明が難しくなる。そこで非接触型の新たなおもてなしとして、スマートフォンやタブレット端末で専用のQRコードを読み取ることで館内案内や料理のお品書き、売店や大浴場の営業時間などの情報を提供する。岐阜市のIT企業が開発したWeb館内案内作成ツールでホテルや旅館ごとに画面を作成し、利用者はキーワードで検索もできる。

 共通の感染対策としては、チェックイン時に名前や連絡先、体調などを「健康チェックシート」に記入▽施設内の定期的な消毒や換気のほか、当面はカラオケルームの利用中止▽マージャンや囲碁、将棋などの娯楽遊具の貸し出し禁止▽宴会場や送迎バス、エレベーターの利用定員を減らす▽チェックアウト時の混雑緩和へ事前精算の案内など――があるという。

 スタッフには出勤前の検温やマスクの着用を義務づける。利用客にも滞在中のマスクの着用や消毒液の利用などを依頼する。長良川スタンダードの取り組みを短い動画にまとめ、館内やホームページでも紹介する。

 料理旅館「きんか」を経営する河村健治さんは「お客さんには今までのサービスよりご不便をおかけすると思う。その分、心づくしのおもてなしを心がけていきたい」と話す。(松永佳伸)

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