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 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界自然遺産への登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄両県)。2年前に「登録延期」の勧告を受けてから、関係者らは「再挑戦」に向けて対策を練ってきた。登録審査が行われる予定だった6~7月の世界遺産委員会は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で延期されたが、登録の見通しはどうなのか。

「奄美・沖縄」は生物多様性の楽園

 「奄美・沖縄」の推薦地域は、約1200キロに点在する琉球列島のうち、鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄本島北部と西表島の4島に広がる。大昔に地殻変動でユーラシア大陸から分断された大陸島で、その形成に伴う生物進化の結果が見られる世界でもユニークな場所だ。

拡大する写真・図版国の特別天然記念物アマミノクロウサギ。鹿児島県の奄美大島と徳之島だけに生息する

 例えば、西表島以外の3島にすむトゲネズミは、100万~250万年前に島ごとの固有種に分岐して定着。それぞれ形態や染色体の数にも違いがある。国の特別天然記念物のアマミノクロウサギは奄美大島と徳之島だけに、イリオモテヤマネコは西表島だけにすむ。沖縄本島北部にいるヤンバルクイナなどの絶滅危惧種も95種生息する。陸生哺乳類と爬虫(はちゅう)類の約6割、両生類の9割弱が固有種だ。

 「奄美・沖縄」を含む琉球列島が自然遺産の国内候補地になったのは2003年のことだ。しかし、ユネスコへの推薦は、同時に候補地になりながらもすでに国立公園への指定が済んでいた知床(05年に自然遺産に登録)や小笠原諸島(11年登録)が優先された。

拡大する写真・図版沖縄県・西表島だけに生息するイリオモテヤマネコ=環境省提供

 ようやく13年に推薦に向けた動きが活発化した。政府は、いくつかある自然遺産の基準のうち、島々で生き物が独自に進化した「生態系」と絶滅危惧種が多い「生物多様性」の二つを満たすとして、17年2月、ユネスコ世界遺産センターに推薦書を提出。18年の登録を目指した。

まさかの登録延期勧告

 だが、18年5月、ユネスコの諮問機関の国際自然保護連合(IUCN)は「登録延期」を勧告。登録の可能性は認めつつも、抜本的な見直しを求めるものだった。

 「生態系」について、推薦地域…

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