米国標的の国連決議案、人種差別を非難 だが提出国も…

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ウィーン=吉武祐
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 米国で黒人男性が警官に首を圧迫されて死亡した事件を受けて、アフリカ諸国がスイス・ジュネーブで開かれている国連人権理事会に人種差別を非難する決議案を提出した。17日に審議され、22日までに採決される見通し。採択されれば、事実上、米国が調査対象になり、国際社会の改善圧力にさらされることになる。

 決議案は、米国などで黒人に対する警察権力による差別や暴力が続いていることを強く非難。独立した国際調査委員会を設け、構造的な人種差別や国際的な人権規範への違反のほか、デモやジャーナリストに対する行き過ぎた力の行使の有無などについて調査するとしている。

 人権理事会の決議は、安全保障理事会と違って法的な拘束力はないが、国際社会の意思としての重みがある。採択されれば、米国にとって大きな打撃になる。

 こうした調査委員会は通常…

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