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 最大震度6弱の揺れが都市部を襲い、6人が死亡、6万棟を超える住宅被害が出た大阪北部地震の発生から18日で2年を迎える。この地震で危険なブロック塀の存在が問題になったことを受け、避難路沿いにあるブロック塀の耐震診断を義務付ける制度が、大阪と東京で今春から始まった。学校施設や民間のものも含め安全対策は道半ばで、継続的な取り組みが求められている。(千種辰弥、瀬戸口和秀)

避難路沿いの耐震診断義務化 大阪・東京

 この制度は、大阪北部地震から約半年経った2018年11月末に耐震改修促進法の施行令が改正されたのを受けてできた。

 同法は、避難路沿いにある現行の基準を満たさない建築物に対し、倒壊して道路をふさいで緊急車両の通行を妨げないよう、耐震診断を義務付けている。大阪北部地震で小学校のブロック塀が倒れ、登校中の女児が下敷きになり死亡したため、この改正で対象にブロック塀を加え、安全対策を促すことにした。

 大阪府が今年3月に始めた制度では、診断義務付けの対象を設定できる最大限の範囲まで拡大。緊急車両の通行や帰宅困難者の徒歩帰宅のために重要度の高い「広域緊急交通路」沿いにあり、1981年5月以前に建てられた長さ8メートル超、高さ80センチ超のブロック塀を対象にした。茨木市と東京都も同様の制度を設けた。

 大阪府では、職員らが自転車で広域緊急交通路を走ってブロック塀を探し、所有者から建築年を聞き取るなどした結果、該当するブロック塀は国道や府道沿いに265件見つかった。長さや高さが基準未満で、診断義務付けの対象ではないものの、安全確認が必要なものは543件に上った。

 茨木市では約10件、東京都では約40件を診断義務付けの対象にした。

 府は診断結果の報告期限を2022年9月末に設定。耐震診断や撤去・新設を進めるため、費用を補助する制度を設け、今年5月末から所有者を直接訪れて説明を始めた。

 府建築防災課の担当者は「コロナ禍で所有者の収入が減り、安全対策を取る余裕がなくなる恐れもある。診断や撤去の実施を働きかけ、着実に耐震化を進めたい」と話した。

学校の8割安全確認 民間は数も不明

 危険性のあるブロック塀の撤去は大阪北部地震の教訓から、学校施設で先行して進められてきた。

 文部科学省によると、昨年4月時点で全国の幼稚園や小中高校など計約5万1千校・園のうち、「元々ブロック塀がない、もしくは撤去済み」が69%、「安全性を確認した」が12%、「2020年3月末までに安全対策を完了予定」は8%だった。

 残り11%が、「内部点検が完了していない」「20年4月以降に安全対策を完了する」とした。文科省は今年度も調査をし、進捗(しんちょく)状況を把握する予定だ。

 一方で、住宅や事業所など民間…

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