新型コロナウイルスの影響で延期されてきたプロ野球は19日、セ、パ両リーグがそろって3カ月遅れで開幕する。レギュラーシーズンは各球団143試合から120試合に短縮され、当面は無観客となる。先頭で駆け抜けるのはどこか。セ・リーグのペナントレースを展望した。
セ・リーグは過去に例のない大混戦になるかもしれない。優勝争いに絡みそうなのは巨人、DeNA、広島、阪神。それぞれに強みと弱みがあり、突出した存在は見当たらない。
約5カ月で120試合を消化する過密日程になるため、選手層がモノを言う。その意味では昨季覇者の巨人が筆頭だろう。昨季15勝の山口(現ブルージェイズ)が抜けた先発陣に不安はあるが、強力打線に上積みが見込める。昨季はともにリーグ1位の663得点と183本塁打。けがさえなければリーグ屈指の先頭打者になれる吉川尚、復調気配の中島、若手の大城や湯浅らプラス材料が多い。
打線の破壊力ではDeNAもひけを取らない。実績のあるロペスとソトに、新加入のオースティンもうまく適応しそう。この3人に加え、新4番に座る佐野が崩れなければ筒香(現レイズ)の穴は感じさせない。ラミレス監督は就任5年目。気がかりなのは例年、序盤に出遅れる傾向があること。試合数の減る今季はそれを避けたい。また、昨季は阪神に8勝16敗1分けで、このカードは6年連続負け越し中。苦手克服も必須だ。
広島も「打高投低」だ。昨季…