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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一定の条件のもとで外出や往来、イベント開催に自粛・延期の要請を続けていた兵庫県は、19日以降、これらの制限を一部緩和すると明らかにした。国が18日、都道府県をまたぐ移動の自粛要請などを緩めた判断を踏まえたもので、県は感染第2波阻止に向けた今後の対応枠組みもあわせて示した。

 県内を対象とする緊急事態宣言の解除後も、県は「首都圏、北海道、人口密集地との不要不急の移動」について自粛要請を継続してきた。18日に県が発表した新たな対応策では、自粛呼びかけの対象を、東京都など人口密集地との不要不急の往来▽クラスター(感染者集団)が最近発生した施設への出入り――などに絞り、期間は7月9日までとした。従来の自粛要請は「自粛に努める」と表現が変わり、井戸敏三知事は同日開いた会見で「1ランク、お願いを落とさせていただいた」と説明した。

 また、観光については、これまで呼びかけていた県域内での行楽だけでなく、県外から積極的な観光客の呼び込みを図る方針に転換した。井戸知事は「観光施設も輸送機関も感染症対策を十分とっている。兵庫に来られるのを拒む理由はない」と言及。東京などとの不要不急の往来自粛努力を求める一方で県外からの観光客誘致にも力を入れることについて、「一見矛盾しているようだが、コロナを持ち込まずに来てくださいということ」と語った。

 県は今月1日、検温や換気、人数制限といった業種ごとのガイドラインに基づく感染防止対策の徹底を条件に、すべての施設の休業要請を解除した。この日は、対策をとっていない施設への出入り自粛に努めるよう新たに県民に求めた。

 イベント開催の目安については現行規模(屋内100人以下、屋外200人以下)を順次拡大。7月9日までに屋内・屋外とも1千人以下に広げ、それ以降は5千人以下と順次拡大する。屋内はいずれも、人数要件に加えて「施設定員の半分以下」との条件付き。

 また、感染第2波の到来に備え、今後の新規感染者数などに応じて社会活動に段階的に制限をかけていく方針を明らかにした。

 直近1週間平均の新規感染者が10人未満の「小康期」は、外出自粛は要請しない。10人以上の「警戒期」になれば、新型コロナ特措法に基づいて不要不急の外出自粛を要請し、接待を伴う飲食店などの利用自粛も求める。さらに20人以上の「増加期」に入ると、通勤者7割削減の徹底やイベントへの参加自粛要請も追加していくとした。30人以上の「感染拡大期」には、増加期の対応を基本とし、緊急事態宣言並みの態度で臨むとしている。

 どの段階でも、事業活動に関しては感染防止対策の徹底にとどめ、休業要請については判断を留保するとした。井戸知事は「(事業者が)かなり大きな負担を伴うし、京都や大阪との相談も必要。その時の判断で取り扱いを決めた方がいい」と話した。(青瀬健)

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 兵庫県は4月9日に設けた「緊急事態措置コールセンター」を今月18日で終了した。緊急事態宣言解除から1カ月近くがたち、利用が減っているためだという。代わって、県の対処方針などについて問い合わせられる「新型コロナウイルス感染症対策相談窓口」(078・362・9858)を19日に設置する。平日の午前9時~午後5時。