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 新型コロナウイルスの影響で、「新しい生活様式」が求められるなどの感染症対策が生まれた。歴史をたどれば、奈良時代にも疫病が人々の衛生意識を変えた可能性がある。そんな考察が公表された。

 奈良文化財研究所の神野恵・考古第二研究室長(46)が、奈文研の公式ブログに掲載した。天然痘(てんねんとう)が平城京を襲ったとされる8世紀前半、人々は、疫病は鬼がもたらすと考え、まじないの言葉や記号を書いた呪符(じゅふ)木簡で退治しようと考えた。一方、食器など、感染者が触ったものを捨てていた可能性があるという。

天然痘 
天然痘ウイルスによる伝染病。伝染力が強く、高熱と発疹を伴う。8世紀に平城京をはじめ、国内で流行したとされる。続日本紀によると、時の権力者だった藤原四兄弟が次々と病没。多くの農民が倒れて、国の混乱につながったという。種痘によって予防でき、世界保健機関が1980年に天然痘根絶宣言を出した。

 神野さんが着目したのは、奈良市の平城宮跡近くの二条大路沿いにある穴のような土坑。土坑は奈良時代のゴミ捨て場とされ、この遺構から破損の少ない食器が多数出土した。同じ土坑から出た木簡の年代から、疫病が流行した時代に捨てられたとみられる。そばに藤原四兄弟の末弟・麻呂(まろ)(695~737)の屋敷があったとされ、屋敷から捨てられた可能性が高いという。

 通常、捨てられる食器は、割れ…

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