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 「試しに一つ買ってみよう」。そんな気持ちで品物をネットで注文したら、実は数カ月間も同じ商品を買い続ける「定期購入契約」だったというトラブルが増えている。コロナ禍で人との対面を避ける「新しい生活様式」が求められるなかで、消費者問題に詳しい弁護士はトラブルがさらに増えるおそれがあると指摘する。(米田優人)

 「1袋で100円」「若々しく健康に!」

 4月中旬の夜。自宅で、スマートフォンでニュースを読んでいた滋賀県の派遣社員の女性(57)は、画面のバナー広告のうたい文句に目がとまった。腸内環境を整える効果があるという健康食品の紹介だった。

 新型コロナウイルスの影響で残業がなく、スマホをいじる時間が増えていた。広告のページに入って読み進むうち、「試しに買ってみて、良かったら胃腸の調子が悪い母親にすすめよう」という気持ちになった。12粒入りの1袋だけ買おうと決めた。

 申し込み画面に進むと、「今だけ30分以内に申し込めば、10円」と表示された。あわててクレジットカードを取り出し、購入手続きを済ませた。そのとき、4カ月分20袋を3万9200円で買う「定期購入契約」を申し込んでいたとは気づかなかった。今も支払総額や契約内容などが表示されたのか思い出せない。

 翌日、商品1袋が届いた。ふと、商品に対する口コミの評価を知りたくなってネットの掲示板を見た。「定期購入」「詐欺」「(申込時などから一定期間内は無条件で解約できる)クーリングオフできない」という言葉が目についた。カード会社に確認すると、3万9200円が請求されていた。試しに商品を食べてみたが、腹痛がして食べるのをやめた。

 販売業者に電話で返金を申し出た。その際のやり取りで初めて契約内容を知った。10円払って1回注文しただけのつもりが、実際は4カ月分の注文が定期的に自動更新される内容。しかも最初の4カ月分を支払わないと、その後の注文も解約できないと説明された。

 女性は家族に言い出せないまま、ひそかに弁護士に相談。弁護士は販売業者による不当な代金請求だとして、カード会社に代金の引き落としを止めるよう求めているが、結果が出るのは数カ月後だという。

 女性は「定期購入契約だと知っていたら買わなかった。もうネットで買い物するのは怖い」と話した。

今年の被害、去年の2倍

 国民生活センター(東京)によ…

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