新型コロナウイルスの感染者が、北南米を中心に急増している。南米ブラジルでは19日、累計の感染者数が100万人を超え、米国でも一部地域で増加ペースが上がっている。世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は同日の会見で「世界は新たな、危険な局面に入っている」と、警戒を呼びかけた。
ブラジル保健省の発表によると、19日夕までに確認された累計感染者数は103万2913人。前日から、5万4771人と急増した。死者は1206人増え、4万8954人となった。米ジョンズ・ホプキンス大によると、感染者が100万人を超えたのは米国に続いて2カ国目。
ブラジルは、5月末の週には1日あたりの平均感染者数は2万人を下回っており、6月に入ってからは2万6千人ほどで推移していた。しかし、医療態勢の貧弱な北部や内陸部で感染拡大の勢いが増し、この1週間の1日あたり平均感染者数は3万人近くまで増えた。6月から、サンパウロなどで商業活動の一部が再開されたことも、感染の増加に影響している可能性がある。
同じラテンアメリカのペルー、チリ、メキシコなどでも感染が広がっており、地域全体の感染者は約190万人に上っている。約20日間で90万人ほど増えており、「新たな震源地」だ。
また、一時は感染拡大のペースが落ち着きつつあった米国では、南部を中心に再び増加傾向となっている。ニューヨーク・タイムズによると、テキサス、フロリダ、アリゾナなどの各州ではこの1週間で、1日の新規感染者が過去最多を記録。これらの州はいずれも、5月から経済活動を再開していた。アジアでも、感染が再び広がっており、中国・北京では「第2波」が発生し、当局が大規模な規制を実施している。
こうした状況に、WHOは危機…
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朝日新聞国際報道部