拡大する写真・図版高橋快斗さん(右)と秋田彩花さん。「コロナがなければ2人でこうして『卒業写真』を撮ることもなかった」=2020年6月20日午後、東京都渋谷区、福留庸友撮影

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 梅雨の合間に晴れ渡った6月の週末、晴れ着姿と濃紺のスーツ姿の若いカップルが、鮮やかな深い緑の中で喜びを分かち合った。この日は2人だけの「卒業式」。コロナ禍でお互いの門出を祝えないまま新社会人として歩み始めた2人は、はにかみながら記念写真に納まった。

 大手自動車会社の販売員になった高橋快斗さん(22)と、大手旅行会社員になった秋田彩花さん(22)。今春、東京都内の別の私立大学を卒業した。

拡大する写真・図版「卒業写真」の撮影に臨む秋田彩花さん(右)と高橋快斗さん=2020年6月20日午後、東京都渋谷区、福留庸友撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で卒業式は中止となり、実感のないまま学生生活に終止符を打つことに。秋田さんが1年近く前から予約していた晴れ着に袖を通す機会も失われた。

 「なんとか写真だけでも残してあげたい」。そう願う高橋さんが見つけたのは、写真記者の私が3月、個人アカウントでつぶやいたツイートだった。

 「卒業式が中止になった学生さん、最後の記念に写真だけでも僕でよければ撮影してあげたい」。そんな呼びかけに「撮影していただけませんか」と応じた。

 満開の桜の下で「卒業写真」を撮ることを約束した。当初の撮影地は2人の希望で新宿御苑(東京都新宿区)。公園の管理事務所には高橋さんが直接連絡して撮影許可をもらった。

 ところが、コロナ禍は深刻さを…

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