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 新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向にある中、「第2波」への備えに医療現場が難しい対応を迫られている。九州、山口、沖縄の9県が確保した専用病床の稼働率は1・0%になった一方、各病院では専用病床を維持・拡充するため、一般診療が遅れたり経営が圧迫されたりしている。空きベッドを削減する動きも出始めた。

 9県は病院側に協力を求め、専用病床を計2684床確保している。20日時点で入院患者は28人、稼働率は1・0%に。稼働率は9県のうち6県が0%で、最も高いのが福岡県の5・3%だった。同県は第2波が到来したと判断する指標の一つに「稼働率50%以上」を挙げている。

 厚生労働省によると、確保した病床を空きベッドにすることで、がん患者の入院や手術を先送りするなどして症状が重篤化しかねない例があった。一般病床を減らしたことで本来得られる収入が減り、経営に影響も出ているという。

 同省はこうした事態も踏まえ、19日に各都道府県に対し、専用病床について空きベッドなどにしておく「即応病床」と普段は一般診療に使う「準備病床」に分け、感染が拡大すれば、段階的に準備病床を即応病床に切り替えていく計画を作り、7月下旬をめどに整備するよう通知した。

 佐賀県は専用の146床を確保しているが、5月16日の1人を最後に新規感染者は出ていない。常に入院者数の増加幅を上回るように空きベッド数を増やしていく県独自の基準に基づき、今月1日からは空きベッドを24床に減らした。県担当者は「通常の医療提供と両立してもらうことが、病院経営を助けることにもなる」と説明する。熊本、山口両県も各病院に空きベッドを減らすよう促す予定という。

 一方、福岡県は5月下旬から北九州市で感染者が急増し、20日時点で26人が入院。県担当者は「まだ日々感染者が発生している。病院側に空きベッドを減らすよう呼びかけはしていない」。宮崎県も「空きベッド数は維持したい」。長崎、大分、鹿児島、沖縄の4県は「各病院の空きベッド数は把握してこなかった」としている。(山田佳奈、島崎周、渕沢貴子)

 新型コロナ感染者を受け入れてきた佐賀市の佐賀県医療センター好生館。最後の感染者が退院した5月中旬以降、専用の11床は一般病棟から隔離し、空いたままになっている。県の要請で一時は21床を確保し、3月から計17人が入院。病床を確保するため一般患者の不要不急の手術は先送りし、4~5月の手術数は前年比で約300件減った。

 空きベッド1床につき1日8万…

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