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 大阪のシンボル通天閣は2年前の大阪北部地震の際、震度4の揺れに見舞われたが、免震改修の効果で最大の揺れが5分の1以下に抑えられていたことが、大阪大の宮本裕司教授らの解析でわかった。営業時間前だったため人的被害は出ず、売店の棚から商品が幾つか落ちた程度だった。

拡大する写真・図版通天閣=大阪市浪速区

 通天閣は高さ約100メートルの塔で、大阪の観光名所として親しまれている。完成が1956年と古いため、上町断層の地震や南海トラフ巨大地震が発生すれば大きな損傷を受ける可能性があると指摘され、2015年に免震改修がなされた。地上9・5メートルで4本の脚部を切断し免震装置をつけるとともに、脚部も補強した。外観を変えず、営業を続けながらの改修だった。

 大阪北部地震は18年6月18日の午前8時前に発生。地震の規模はマグニチュード(M)6・1だった。

 宮本教授らが免震改修していなかったとしてシミュレーションしたところ、揺れの強さを示す値は展望階で1千ガルを超え、人が立っていられないほどだったと推定された。だが、実際に観測されたのはその5分の1程度だった。

 宮本教授は「人がたくさん集まるような場所では、安全に避難するためにも、揺れを抑える改修を進めることが重要だ」と話している。(瀬川茂子

拡大する写真・図版新型コロナウイルスの感染状況を示す基準に従い、緑色にライトアップされた通天閣=大阪市浪速区