「事故なければ避難も離婚もなかった」 女性は訴えた
山野健太郎 竹野内崇宏
東京電力福島第一原発事故で、福島県や首都圏などから九州へ避難した18世帯53人が、国と東電を相手取り、1人あたり550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、福岡地裁で言い渡される。避難者側は「避難指示区域外のため、被害は変わらないのに賠償が不十分」と主張。国の責任の有無と、避難の是非が争点だ。
訴えているのは、福島県いわき市や宮城県、千葉県などから自主避難した住民ら。避難先は福岡、佐賀、熊本、鹿児島の各県で、2014年から16年にかけて提訴した。同様の集団訴訟は全国で20件以上起こされており、九州では唯一の訴訟になる。
これまで15の地裁で一審判決があり、いずれも東電の責任を認めた。そのうち7地裁では津波は予見可能で、国が対策を命じていれば事故は避けられたと国の責任を認めている。
九州訴訟は全員が避難指示区…
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