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 酒どころ西宮のシンボル、「白鹿」の大看板が、近く撤去されることになった。辰馬本家酒造の酒蔵・戎(えびす)蔵(兵庫県西宮市浜町)の屋上に掲げられているが、今月下旬に始まる戎蔵の解体工事に合わせ、一緒に姿を消すことが決まった。赤くて丸い意匠は半世紀にわたって市民に親しまれてきただけに、惜しむ声が続々と寄せられている。

 辰馬本家酒造によると、大看板は1969年に設置された。直径は10・44メートルあり、視界の開けた場所だと遠くからでもよく目立つ。夕暮れになるとネオンがともされ、西宮の夜景に彩りを添えてきた。

 戎蔵の解体後、別の場所に移してオブジェとして展示できないか検討したが、サイズや色などが市の屋外広告物条例に適合しない上、大きすぎて保管場所も確保できないことから、完全撤去を決めたという。

 戎蔵の解体工事は来年11月末まで。跡地の利用法は決まっていない。同社の担当者は「西宮出身の遠方の方から『この大看板を見ると、ふるさとに帰ってきたとしみじみ感じる』と言っていただいたこともある。多くの方に愛されていただけに、我々にとっても残念です」と話す。(西見誠一)