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 ビジネスクラスやグリーン車での移動や、平均より大幅に高い料金での宿泊はNG。生命保険業界が、保険を売る乗り合い代理店への報酬でこんな自主規制を設ける。海外への報奨旅行など生保業界は華美な表彰や研修を繰り返し、金融庁が適正化を訴えてきた。抜け道をその都度探す業界に金融庁が業を煮やし、異例のルール作りを求めた。

 代理店は複数の保険商品を扱うため、生保各社は自社商品を売ってもらうために様々な報奨(インセンティブ)制度を設けている。好成績の代理店を海外旅行へ招いたり、一定期間に特定の保険を売ったらボーナスを渡したり。「表彰」や「研修」の名目で豪華な旅行などを繰り返す会社もあり、見つけては注意喚起する金融庁との間で、いたちごっこが続いてきた。

 最近も過剰な手数料支払いや観光地への招待旅行が3社で発覚。いずれも既存の指針に反しないようにしており、業界の対応は「巧妙化してきている」(関係者)という。このため、金融庁は報酬ルールの指針見直しを業界へ要望。生命保険協会は営業に関するガイドラインを近く改正する。

 新指針は研修や表彰について、「社会通念から見て過度」とみられるケースを細かく列挙。交通費は「ビジネスクラスやグリーン車」、宿泊費は「全国平均宿泊料を過度に超える」、表彰の実施回数は「年間に複数回」などと細かな基準を設けた。代理店に対する生保各社の営業合戦が続けば、顧客本位の販売に悪影響が出かねない。(柴田秀並、山下裕志)