就労ビザ発給、年内停止へ 自国民の雇用優先 米政府

新型コロナウイルス

ワシントン=大島隆
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 トランプ米大統領は22日、外国人が米国で働くために必要な就労ビザなどを年内は発給しない方針を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ経済を回復させるにあたって、米国民の雇用を優先するためという。企業の駐在員向けのビザも対象で、日本企業にも影響が出そうだ。

 発給停止は米東部時間の24日から実施される。政府高官の記者団への説明によると、ビザの発給停止は専門職のH―1B、熟練・非熟練労働者のH―2B、企業の駐在員らのL、交流訪問者のJが対象となる。帯同する家族へのビザも発給停止となる。いずれも、すでにビザを取得している場合は影響はない。

 特にLビザとH―1Bビザの発給停止は、日本企業の駐在員派遣や、日本人の米国での就職にも影響が出そうだ。H―1Bビザについては今後、申請者の中から抽選で選ぶ現行の方式から、給与が高い申請者に優先的に発給する方式に変更することも明らかにされた。Jビザについては、研究者は停止の対象外となる。

 また、4月に発表した永住権(グリーンカード)の新たな発給を停止する措置も今年末まで延長する。政府高官は、今回の措置によって、52万5千人分の米国民の雇用が確保されると強調した。(ワシントン=大島隆

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