香港の安全法「反対なら議会選出られず」親中派重鎮が釘

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香港=益満雄一郎
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 中国の全国人民代表大会全人代、国会に相当)の香港代表で、香港政府の政策諮問機関「行政会議」メンバーの葉国謙氏が、反体制的な言動を取り締まる「香港国家安全維持法案」に反対する候補者は9月の立法会(議会)選挙への出馬が認められないとの見解を示した。朝日新聞の取材に24日応じた。民主派に法案への支持を強く迫るもので、波紋を呼びそうだ。

 行政会議は行政長官ら政府高官と民間有識者らでつくる機関。メンバーは政府のブレーンとして政策決定に重大な影響力を持つ。

 香港の親中派の有力者である葉氏は法案について、今月28~30日の全人代常務委員会の会合で成立する可能性が極めて高いと指摘。これを受け、香港政府が7月1日に新法を施行するとの見通しを明らかにした。

 新法は香港の憲法に当たる香港基本法の付属文書に加えられることを踏まえ、葉氏は「法案への反対は基本法を順守しないことと同じだ」と強調。香港では選挙管理当局が候補者の政治思想を審査するため、候補者が新法に反対すれば立候補資格は取り消されるとの認識を示した。

 民主派は1997年の中国返還後、初となる過半数の議席獲得をめざすが、知名度の高い有力候補者が出馬できない可能性がある。

 葉氏は、新法の施行後も集会…

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