拡大する写真・図版映画「風と共に去りぬ」の一場面。マミー役のハティ・マクダニエル(右)とスカーレット・オハラを演じたビビアン・リー(C)SNAP Photo/amanaimages

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 米動画配信サービス「HBO Max」は24日、奴隷制の描写などが問題視されている映画「風と共に去りぬ」について、南北戦争で奴隷制を守ろうとした南部を美化し、「奴隷制の恐ろしさを否定している」などと解説した約4分半の動画を本編開始前に付けた上で、配信を再開した。

 解説動画では、アフリカ系の映画批評家でシカゴ大教授のジャクリーン・スチュワート氏が、「映画は奴隷制の残虐性に触れることなく、南部を優雅で美しいものとして描いている」と指摘。1939年公開の映画の制作時点から抗議があったことなどを紹介しつつ、「議論のためにもハリウッドの古典映画が元のままで提供されることが重要だ」とした。

拡大する写真・図版ルイジアナ州シャルメットで2005年、ハリケーンの被害を受けた家屋の前に掲げられていた「風と共に去りぬ」のポスター=ロイター

 また、この映画の問題点を約1時間にわたって専門家らが議論した2019年の討論会の動画も視聴できるようになっている。

 「風と共に去りぬ」はマーガレット・ミッチェルのベストセラー小説を映画化したもので、40年のアカデミー賞で作品賞など8部門を受賞。米映画史上でも有数の大ヒット映画として知られるが、白人警官が黒人男性を死亡させた事件を受けて全米で人種差別への批判が強まったことを受け、配信が一時停止されていた。(ニューヨーク=鵜飼啓)