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 引っ越し大手「アートコーポレーション」(大阪市)の元従業員3人が、未払いの残業代の支払いや、作業で損害が生じた際の賠償費用として賃金から天引きされていた金額の返還を求めた訴訟で、横浜地裁(新谷晋司裁判長)は25日、約209万円の支払いを同社に命じた。

 判決によれば、同社では引っ越し作業で損害が生じた場合に、作業リーダーが賠償する規程があったが、実際には事故の有無を問わず出勤1日につき500円が賃金から控除されるなどしていた。判決は「規程に基づく賠償金とは到底認められない」と指摘し、全額の返還を命令。また朝礼などの時間を勤務時間と認め、未払い残業代の支払いも命じた。規程は現在は廃止されているという。

 原告側の指宿昭一弁護士は「引っ越し作業の損害で従業員が賠償する制度のある他の会社にも影響を与える判断ではないか」と話した。同社は「判決文が届いていないのでコメントは差し控える」とした。(神宮司実玲)