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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国で解除され、25日で1カ月経った。この間、各地で新たに計約1400人、東京都では1日50人前後の感染が続く中、経済の回復に軸足を移す流れは止まらない。感染は極力抑え、活気ある社会を――。コロナと共存する生活は始まったばかりだ。

 宣言が解除された5月25日以降、全国の1日あたりの新規感染者数は20~89人で推移している。多くが東京都で、計700人を超えた。福岡県、北海道、神奈川県も100人を上回った。福岡県の人数を押し上げたのが北九州市。5月23日から6月10日まで19日連続で計147人の陽性が判明。この間、市内四つの病院や市立小学校1校でクラスター(感染者集団)が発生したとみられる。その後も新規感染者が相次いだが、6月2日からはゼロか1桁台にとどまる。

 東京都では25日、新たに48人の感染者が確認された。24日の55人に続き、50人前後の新規感染が続いた3月下旬並みの高止まりが続く。感染拡大への警戒を呼びかける「東京アラート」を今月11日に解除したが、感染は収まらない。

東京100days
医療崩壊の危機に直面した首都の100日間を感染者数のデータで浮き彫りにします

 これまで都がアラートを出す判断指標としてきたのは、1日あたりの感染者数(1週間平均)、感染経路が不明な人の割合(同)、週単位の感染者数の増加率――だ。25日時点で感染経路が不明な人の割合は基準を下回り、小池百合子知事は25日、「急激に感染者が増加する『第2波』の状況ではないという見解を専門家からもらっている」と話した。感染経路が追えており、クラスター対策が可能とみているからだ。

 病床には余裕も出てきた。入院患者用の1千床、重症用の100床に対し、25日時点でそれぞれ218人、19人にとどまる。

専門家会議、市中感染を警戒

 東京都のこうした状況に、政府の専門家会議の脇田隆字座長(国立感染症研究所長)は「感染経路が追えない感染者はおり、市中感染に広がっていかないか非常に警戒している」とクギを刺す。一方で、「検査体制が変わってきた」と指摘。厚生労働省は5月29日から、無症状の人も含め、感染者の濃厚接触者は全員PCR検査するよう改めた。現在の全国の1日あたりの新規感染者数は3月上旬から中旬と同水準だが、当時は1週間で1万件前後だった検査数は約4・5万件に増えた。「しっかり検査し、流行拡大の状況を見極めて対策することが重要」と話す。

 川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「ウイルスはゼロにはならない」。このコロナウイルスを極端に怖がらず、楽観もせず、「だんだん日常生活に戻していく必要がある」と言う。

 都は、6月19日にライブハウスなどへの休業要請を解除、飲食店への短縮営業の要請も解いた。人の動きが戻る中、24日までに都内の人材派遣会社で働く社員16人のクラスターが確認された。感染が職場の内外のどちらかは特定できていないが、同じフロアで働く社員の集団感染だ。担当者は「日常生活にもリスクはある。日頃から自粛じゃない自衛に努めてほしい」と話す。

国の軸足は経済回復へ

 政府は再び緊急事態宣言を出す…

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