競技は違えど、「最後の一投」を託される者の責任の重みは変わらない。来年夏の東京五輪をめざす野球日本代表「侍ジャパン」の抑え役、山崎康晃(27)=プロ野球DeNA。2018年平昌冬季五輪で銅メダルに輝いたカーリング日本代表で、最後に石を投げる司令塔「スキップ」を担った藤沢五月(29)=ロコ・ソラーレ。勝てば歓喜の中心となり、負ければ敗因を背負わされるポジションの醍醐(だいご)味や重圧について、2人がオンライン対談で語り合った。(波戸健一、渡辺芳枝、井上翔太)
藤沢 いま、めちゃくちゃ大変な時期じゃないですか? 私はオフ期間中ですが、山崎選手は……。
山崎 まだ開幕前なので大丈夫です(対談は16日)。一時は野球から離れなければならない時もありましたけど、開幕に向けて練習してきました。今季は過密日程で、これまでのプロ生活でも非常にイレギュラーな状況。東京五輪にモチベーションも合わせていました。その五輪も延期になり、難しいシーズンになりそうです。
藤沢 「突撃!ヤスアキマイク」(コロナ禍、山崎が自宅で過ごすDeNAの同僚に電話し、その模様をユーチューブで発信する企画)を見ました。すごく面白くて、対談、楽しみにしていました。
山崎 ふざけてばかりですみません。さすがに今回は朝日新聞さんの企画なので(マジメに)。いつもはもっとふざけちゃいます。
DeNAで1年目から抑えに起用され、史上最年少で通算150セーブを達成した山崎。しかし五輪は未体験だ。初対面の藤沢に積極的に質問を投げかけた。
心のコントロール、2人は真逆?
山崎 緊張する場面に、藤沢さんはどんな気持ちで向かいますか。(試合中に)「自分に回ってくるな」というのは分かるじゃないですか。
藤沢 私は緊張するタイプ…